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Channel: NAZCO☆中川図画工作所
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[転載]外国人入国者数が1千万人を突破したことの意味

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外国人入国者数が1千万人を突破したことの意味

 2013年の外国人入国者数が、1125万人と1000万人の大台を大きく超えたと報じられています。

 幾ら円安が進んでも、イマイチ輸出数量の伸びは芳しいとも思えないのですが‥その一方で、外国人旅行客の増加ぶりは目を見張るものがあるのです。

 では、外国人旅行客は、GDPの引き上げにどの程度貢献しているのか?

 答えを次の3つから選んで下さい。

 (1)2%程度GDPを引き上げる。
 (2)1%程度GDPを引き上げる。
 (3)0.2〜0.3%程度GDPを引き上げる。


 さあ、如何でしょうか? ちょっと難しいでしょうか?

 では、正解はどれか?

 答えは、(3)が正解。

 こんなに大勢の外国人が日本を訪れ、観光やショッピングにお金を使ってくれても、意外とその効果は小さいのです。

 いろんなシンクタンクが試算をしているようですが、政府の見積もりによれば、外国人旅行客が1000万人訪れた場合の外国人消費額は1.3兆円程度なのだとか。

外国人入国者数の推移
(資料:法務省)

 我が国の名目GDPが500兆円弱ですから、1.3兆円÷500兆円=0.26%

 でも、どうしてたった0.2〜0.3%程度の効果しかないのでしょうか?

 ここで少し考えてみたいと思います。

 日本の名目GDPが約500兆円として、そのうちの約6割の300兆円が個人消費だと仮定しましょう。

 そして、その300兆円は約1億28百万人の人々の365日の生活によって消費されている訳です。

 従って、延べ人口にすれば467.2億人日。

 一方、外国人旅行者の数を仮に1千万人として、平均滞在期間が12日間だとすれば、1.2億人日にしかなりません。

 1.2÷467.2=0.0026  

 つまり0.26%にしか相当しない訳ですから、仮に旅行客がお土産など沢山買わずに普通の生活をしたとすれば、300兆円×0.0026=7800億円程度しか消費をしないのでしょうが、まあ、旅行客であるので、宿泊費やお土産代などで沢山お金を使えば、もう少し膨らむということなのでしょう。

 いずれにしても、1千万人もの外国人が日本を訪れても、1.3兆円程度しかGDPを押し上げる効果しかないのです。

 その一方で、日本の年間輸出額はどの程度かお分かりでしょうか?

 輸出額は、最近では70兆円程度で推移しているので(過去のピーク時には年間90兆円を超えていたこともあった)、外国人の旅行客が落とすお金と桁が違うのです。

 しかし、それはそうだとしても、仮に外国人の年間旅行客数を昨年の4倍程度の4千万人ほどにまで増やすことができれば、そうなれば単純に計算して5.2兆円程度になり、GDPを1%ほど引き上げることになるのです。

 これは、決して軽視すべき数値ではありませんね。

 少子高齢化の流れをなかなか反転させることができない日本!

 だから、消費が勢いづくことがなく、従って設備投資もなかなか伸びない。

 そこで、安倍政権は、3本目の矢として成長戦略を打ち出しており‥そして、そのなかで観光立国ニッポンが重点分野とされているのです。

 私も、観光立国ニッポンの考え方は、支持したいと思います。

転載元: kan*n*10*1200*のブログ


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