海底軍艦は明治33年11月15日刊、正価三十銭にて世に出ました。
日清戦争後、日露戦争前ぐらいです。
我々日本人が潜水艦型、戦艦型超兵器「海底軍艦轟天号」「宇宙戦艦ヤマト」などを愛する原点がここにあります。
下敷きとしてその30年ぐらい前のジュールベルヌの海底2万里があったことは疑う余地はないでしょう。写真は私手持ちの復刻本です。
私らの子どものころの国語の教科書のうしろの方の日本文学年表にも載っていました。
私は小学3年のころから大変気になっており解明されたのは中学3年になってからでした。
押川春浪の原作のこの海底軍艦シリーズはロシアをやっつけたりしますが
現実世界においては第二次世界大戦にイ号400という超潜水艦で結実しました。
昭和版海底軍艦はここに登場する幻のイ号403というところから始まります。
終戦間際に日本を脱出した神宮寺大佐以下轟剣武隊は南方の資源豊富な孤島に地下ドッグを作り
20年の歳月をかけて「轟天号」を完成させます。
しかし20年の間に時代が変わっていました。
神宮寺大佐は説得のために日本から訪ねてきた人たちに
「日本は新憲法で戦争を放棄したんだ。」
「世迷い言をいうな。」
「戦争キチガイ」
「海底軍艦はキチガイに刃物」とかすき放題言われます。
しかし、見ていた観客の少年達はもう神宮寺大佐に感情移入してしまっています。
何を言うか!!という気持ちでいっぱいでした。
地球防衛組織でもなく国連科学委員会でもなく
大日本帝国が超兵器「海底軍艦轟天号」を建造したというところに
大きな説得力が生まれます。当時の少年たちの心を鷲掴みです。
最近、身近なおっちゃんやねーちゃんたちにこの映画を見せたのですが
みな本当にあればいいのにといいました。
時代は神宮寺大佐の思うところに逆戻りしているのでしょう。
物語の続きは次回!! お楽しみに!